配信を通して自分の広報活動をしながらファンが増える
―活動内容について教えてください。
Saori:ペン画をベースに、お花の絵やロゴのカリグラフィー(文字を美しく見せる手法や芸術)を応用させたアートを描いています。今後、展示とかイベントに参加して、少しずつ活動の幅を広げていく予定です。今年の3月に初めてライブペイントに参加するなど、新しいことにどんどん挑戦していきたいなと思っています。
―お仕事にしようと決心されたきっかけや理由とかがあれば教えてください。
Saori:単純に小さい頃から絵を描くことが好きで、3~4年前にライブ配信アプリを通じて出会った方からアイコンを描いてほしいとか、名刺デザインの依頼などをいただくようになったのがきっかけですね。
それからいろいろ自分で描いていくうちに、母の日にお花の絵を描いたのがきっかけで、円の中にお花を書くのが 定着してきてそのシリーズを展示したりするようになっていきました。
―そのライブ配信アプリはご自身で配信されていたのですか。
Saori:今はしてないですけど、自分のクリエイターとしての宣伝としてライブ配信使っていました。
―クリエイターとして活動しようと思われて今どれぐらい経ちますか。
Saori:持病があるのでちょっと今は配信で活動してませんが、ライブ配信を通じて活動を広げようと思ったのが、3~4年前ぐらいです。
前は歯科衛生士として働いていた時期もあったんですけど、ちょっと合わなくて仕事を辞めて、ちょっと配信して稼いでみたいなっていう気になってやっていました。
―歯科衛生士になる前は、もう描いてらっしゃったんですか。
Saori:歯科衛生士の専門学校とか高校のときから、ロックバンドの影響を受けて絵を描いてました。そのときは趣味という感じで模写が多かったですね。
―自分の作品の方向性はどうやって決めましたか。
Saori:花の絵に関しては母の日に描いたのがきっかけで、最初はそれをシリーズ化しようとはしなかったんですけど、自分でいろんなシリーズを描いていくうちに、だんだんトレードマークみたいになってきて、花の絵がメインになった時期もありました。カリグラフィーにはまったのは、アクリルかペンキか何で描いているかわからないんですけど、インスタグラムで海外のアーティストさんが壁画を描いているのにちょっと憧れて、私も描いてみたいなと思って最近研究しています。
―どんな形の作風にしていきたいなとか今見えてたりとかはあるんですか。
Saori:今はペン画だけにしているんですけど、将来的にはアクリル系とペンキを使って作品を作ってみたい気持ちはあります。
自分らしく、マイペースに
―描くにあたって大切に記していることや意識をしていることはありますか。
Saori:描くに当たっては、余白と線の表情を大切にしていて、基本絵を描くときは音楽を聴いて、できるだけ自分の集中ゾーンに入るように心がけているのと、自分らしい線とか描き方ができるように意識してこだわっています。
―影響を受けたクリエイターはいますか。また、どんな点で参考にされていますか。
Saori:最初はヒグチユウコさんっていうペン画や水彩で描かれている作家さんから影響を受けました。私はバンドが好きなのでロックバンドのタトゥーデザインとかバンドのグッズデザインからの影響も大きいです。ストリートアートでタトゥーアートが好きなんですが、バンドのグッズ手がけたりジャケット描いたりしているUSUGROWさんやHIROTTONさんも好きでかっこいいデザインに憧れています。
あと最近カリグラフィーは、ほとんど海外の方からの影響が多いんですけど日本人でもウェイフワンさんという壁画を描いている方から影響を受けています。
―画力を上げるために実際にやったことやおすすめの勉強方法はありますか。
Saori:とにかく書きたいジャンルの絵を見つけて模写をするっていうことしかないですかね。
小さい頃から絵を描くのがとても好きなんで、その延長線で模写もやり続けて、という感じで描いています。
―現在、どうやってお仕事をとられていますか。また仕事が増えてきた際にどのような基準でお仕事を選ばれていますか。
Saori:基本的にバリバリ仕事を受け付けているわけではないんですけど、そのライブ配信アプリで繋がった人と交流して、宣伝して依頼をいただいたり、あとインスタから繋がった方にちょっと営業してちょっと依頼いただいたりっていうことはあります。
どちらかというと自分の作品を日々展示する方をメインに置きたくて、ご依頼とかは時々お手伝いできたらいいかなっていうぐらいで出来たらなと思っています。ちょっとマイペースなんですけどね。
―クリエイターとして活動する上で不安はありましたか。また、どのように向き合ってこられましたか。
Saori:やっぱり刺さる人に刺さってほしいっていう思いがあるので、ちゃんとファンが増えるのかどうかっていう不安と、あとどうしてもイベント出るときとか、グッズ制作にお金がかかるんで金銭部分が少し不安ではあるかなと思っています。
ちょっとメンタルの病気も持っているのでずっと積極的にはできないけど、調子いいときは積極的に営業するようにモチベーションを高めて、できるときにやるみたいな感じでやっています。
―絵を仕事にしていてよかったことと大変なことを教えてください。
Saori:良かったことは、例えば美容師さんの名刺デザインしたんですけど、その名刺がお客さんから嬉しいという声をいただいたと聞いて、喜ばれることもあるのでよかったと思っていいます。
大変なことは、私の作品は基本手描きでやっているので、やり直しがきかないことですね。
―これからもうアナログ1本でやっていこうかなっていう感じですか。
Saori:できれば、今私が持っているiPadが古いので買い換えて、デジタルもちょっとできるようになりたいなと思っています。
一応デジタルもできるんですけど、基本的にはアナログで描いた絵の写真を取り込んで上からなぞる感じで原始的なやり方なので、できれば一からデジタルで作品を制作してみたい願望はあります。
―今後の目標や展望があれば教えていただけますか。
Saori:今後は、個展をしたいっていうのと、デザインフェスタっていう大きいイベントに出たいんですけど、そのデザフェスの中でも、ライブペイントブースで大きい壁にちょっとカリグラフィーというかちょっと模様みたいな感じで書きたいなっていうのが夢です。
あとできれば一度はちょっと壁画とかも描いてみたいなっていうのはあります。