「いいね」のひと言からはじまった、10年の歩み
―現在の活動内容について、教えていただけますか。
にせんちめんたる:現在は、イラストとアクリル作品を中心に制作しています。デザインフェスタなどの即売会への参加や、フェアへの出展、個展などの展示を通して作品を発表したり、クライアントワークも行っています。
―結構、展示や出展に積極的なイメージがあるのですが、最近だと年にどれぐらい出られていますか?
にせんちめんたる:そうですね。デザインフェスタには出たいと思っているので、抽選に当たったら年に2回ほど出展しています。
―クライアントワークは、どういったご依頼が多いですか?
にせんちめんたる:子ども向けの商品や、建物のイラスト制作が多いです。
あとは、生き物のキャラクターを描いているので、それを使ったコラボ商品なども多いですね。
―絵を仕事にしようと決心して活動を始めたきっかけや、今の活動に至った流れを教えていただけますか。
にせんちめんたる:2人で活動しているのですが、大学生の頃にもう1人の者から「イラストいいね」と言ってもらったのがきっかけでした。
最初に、アクリル板を使ったブローチを作ったことが活動の始まりで、そこからステッカーやiPhoneケースなど、グッズを増やしながらイベントに出展していました。
活動を続ける中で、キャラクターだけじゃなくイラストにも挑戦してみたいと思ったことがきっかけで、お仕事にしようと思いました。
―にせんちめんたるさんの活動としては、通算どれぐらいになりますか?
にせんちめんたる:今がちょうど10年目ですね。6月には10周年記念の個展も開催しました。(※2025年11月時点)

―ご自身の作品スタイルや方向性については、どのように決められましたか?
にせんちめんたる:大学時代に落書きノートに描いていた落書きを「いいね」と言ってもらったのが始まりでした。
それをもとに活動を始めた感じです。
もともとゆるいテイストだったので、そのままの雰囲気で続けていったという感じです。
―一番最初に「いいね」と言ってもらったのは、どんな生き物だったんですか?
にせんちめんたる:黄色い生き物です。それが一番初めにできて、「いいね」と言ってくれました。
今でもその子は割と出ています。
150匹の生き物たちと、「しっくりくる」を探す日々
―インスピレーションは、普段どうやって得ているんですか?
にせんちめんたる:いろんな生き物を見たり、動物園に行ったり水族館に行ったりして、「面白いな、生き物って」と思いながら描いています。
―基本的には生き物モチーフが中心ですか?
にせんちめんたる:主に生き物モチーフが多いですね。あとは町のイラストを描いたり、食べ物を描いたり、いろいろ増やしていっている感じです。
生き物は今、150匹ぐらいです。
―すごい!150匹というのは、年に何匹かずつ増えていく感じなんですか?
にせんちめんたる:そうですね。今だと「どういう生き物がいるかな」と考えて描いたり、動物園で出会った生き物を描いたりしています。
イベントなどで「こういう生き物が好きなので描いてください」とリクエストをいただくこともあります。

―作品を描くにあたって大切にしていること、意識していることがあれば教えてください。
にせんちめんたる:生き物でも「しっくりくるかどうか」を大切にしています。
色も何回かいろいろ試して、しっくりくる色を探して描いていますね。
今はイラストにするにあたって「色が足りないな」と思って増えてきてはいるんですけど、最初に始めたのが「アクリル板でブローチを作りたい」というところからだったので、アクリルにある色をもとに配色していることが多いです。
―影響を受けたクリエイターさんや作品はありますか?
にせんちめんたる:影響を受けたのは、抽象画家のカンディンスキーですね。
中学生のときに作品を見て、「こういう絵もあるんだ」と衝撃を受けて、ずっと印象に残っています。具体的に参考にしているというわけではないんですけど、カラフルなものに惹かれる部分はあると思います。

―作品のクオリティを上げるためにやったことや、おすすめの勉強方法があれば教えてください。
にせんちめんたる:勉強法というわけではないんですけど、ずっと生き物を描いてきて、イラストに挑戦したいなと思ったタイミングで、イラスト塾に通ったことがあります。
それは先生たちのお話や、一緒に通っている方々との会話なども含めて、いい経験になったなと思います。
―そのイラスト塾はどれぐらい通われたんですか?
にせんちめんたる:1週間に1回、授業がある感じで、2年ぐらいです。
内容が決まっていてそれに向き合う授業と、イラストを持っていって意見をいただく授業がありました。
―現在はどうやってお仕事を取られていますか?
にせんちめんたる:現在は商談会でのご縁と、作品を見て知ってくださった方からのご依頼でお仕事をいただいている形です。
会場に来てくれる人がいる。それだけで、描き続けられる

―クリエイターとして活動する上で、不安はありましたか?
にせんちめんたる:不安はあったんですけど、一緒に活動している相方がいるので相談したり、仲良くしてくださる作家さんに相談しながら向き合っていった感じです。
ありがたいことに周りに恵まれて過ごしています。
―話せる範囲で「これは大きな悩みだった」というものはありますか?
にせんちめんたる:「受け入れてもらえるのかな」というのは結構悩みでした。
子ども向けにいいんじゃないかというアドバイスをいただくこともあったんですけど、目が怖いので本当に受け入れてもらえるのかな、という不安があって。
目を変えた方がいいんじゃないか、でもここまで来てしまったし、という話もありつつ、10年くらいやってきたのでこのまま続けてきた感じです。
―その後、お子さんの反応はいかがでしたか?
にせんちめんたる:お仕事をいただいたりする中で、ちょっとずつ受け入れてもらえてるかもしれないと思うようになりました。

―お仕事にしていて良かったことと、大変なことをそれぞれ教えてください。
にせんちめんたる:良かったことは、クライアントワークやイベントでグッズを買ってもらったときに、「どなたかの生活の一部になったのかな」と想像すると、この仕事をしていてよかったなと思うことです。
個展などで会場まで来てくださるのもとてもすごいことで、夢のようで感謝でいっぱいになりますし、イベントでブースに立ち寄っていただけることも毎回感動と感謝です。
本当に描いていてよかったなと思います。
大変なことは、個人制作のときに何も思いつかないときや、しっくりこないときにどうしようかなと悩むことはあります。
クライアントワークは、担当の方がいい方々ばかりで内容もわかりやすいので、今のところあまり大変だと思うことはないですね。
―最後に、今後の目標や展望があれば教えてください。
にせんちめんたる:今まで続けてこられたので、これからもイラストやアクリル作品を、変わらず少しずつ発表していけたらいいなというのが目標です。
あとは、何か新しいことにも挑戦できたらいいなと思っています。
ただ、個人制作は割とやりたいことをやることができたので、今ちょうど次の目標を探している感じです。

