『持っていてハッピーになるもの』『心が落ち着くもの』を心がけて
―現在の活動内容について教えてください。
hosi7:星と魔法と占いの道具を届ける、自身のブランド『hosi7』を主催しています。
デザイナー・イラストレーターとして活動しており、主なものとしては、タロットカードやオラクルカードという占いのカードを、作家として制作し、販売しています。
占星術家や占い師としての活動と、物作り・販売の2軸を大切にしておりまして、イベントでのリアルな対面販売やオンライン販売の他、カードを愛用してくださっている方々に向けた、小さなオンラインサロンの運営もおこなっています。
グッズの販売イベントなどは、月に2~3回ほど、年に40回前後出展しております。
hosi7の名前で物作りを始めたのは、今年(2026年)で8年目を迎えました。
―現在の活動をお仕事にしようと決心したきっかけを教えてください。
hosi7:私は中学生の時に、転校した経験があるんです。
その時、環境が変わったことで、
一時的に成績が下がってしまったことがありました。とてもショックだったのですが、そんな中で唯一、美術の成績だけは最高ランクを維持できていたのです。
当時の私は、もうこれしか社会ではやっていけないのかもしれない、と感じまして。
環境が変わっても自分の中で変わらなかった『美術』を、これからの大切なお仕事にしていこう、と思ったんです。
それがきっかけで、絵や芸術的なこと、クリエイティブなことにより力を入れて、真剣に進路を考えるようになりました。
なので、その後は4年制の専門学校に通い、デザイナーになること・イラストを描くことをしっかり学んで、企業内デザイナーに就職することができました。
雑貨担当のデザイナーとして、絵を描くことや物作りのデザインに新卒から携わらせていただきました。
そこから、物作りって楽しいな、と感じながら過ごした結果、独立するに至りました。
小さな雑貨屋さんを経営し、そこでオリジナル商品を作って、卸もしていたんです。
当時は占い師という看板は掲げず、単なる雑貨屋さんとして、7年間ぐらい運営を続けていました。
ですが不思議なことに、お店の中でよく人からご相談を受けるようになったのです。
しかもかなり重めの、真剣なご相談を「ずっとブログ見てて来たかったんです」というところから始まって、身の上話に移っていき…と。
それで、本当に初めましての方々から、次々どんどん相談されるのも、私にできることのひとつなのかなと考えるようになったんです。
占い自体は幼少期から好きでしたので、ここで改めて学びを深めようと占い師の方に弟子入りして、学びを深めました。
そうして占いに関することを身に付けて、雑貨屋さんを運営しながら、お休みの日にイベントに参加する、というところから始めていったのですが…
そういった活動をしている中で、「ああ、これだったら、自分がこれまで重ねてきた物作りと融合させて、オリジナルの占い道具や雑貨を作ろう」と思い立ち、現在のブランドへと繋がっていきました。
なので、頭で考えて「これになるぞ!」という感じだったわけではなく、人生の流れひとつひとつの中で「それなら、これを活かそう」と進めてきた形で、今に至っています。

―ご自身の作品スタイルや方向性については、どのように決められましたか?
hosi7:ちょっと不思議な話に聞こえるかもしれないのですけれども、実は、私にとってはリアルな感覚として、生まれる前の記憶があるんです。
生まれる前に決めてきた『地球にとって良いエネルギーでいること・そう存在すること』という約束ごとみたいなものが、自分の記憶の中に残っているんです。
なので、会社員時代に雑貨を作っていた時も、『持っていてハッピーになるもの』『心が落ち着くもの』を心がけて作っていました。
当初学生として勉強をしていた時から、そういうものを作りたいな、と思っていたんです。
それが、今の活動における、占いのカードを通して「こうすれば良いんだ」と思ってもらえるような、心が整ってすっきりするような、『人の助けになる物作り』という方向性に繋がっています。
作風は、難しく考えず、自分ができることで表現したらこうなった、という形です。
純粋な画力以上に、物語性や世界観、そして時代を読む感覚を磨く
―作品制作にあたって大切にしていること、意識していることがあれば教えてください。
hosi7:手に取ってくださる方の心が健やかになることを大事にしています。
その方のお家や持ち物の中に自然に溶け込んで、日々の暮らしが心地良い空間になること、それを邪魔しないもの、という部分も大切にしていますね。
寄り添うような存在になれるように、祈りを込めて、絵を描いて物作りをしています。

―では、影響を受けたクリエイターさんはいらっしゃいますか?
hosi7:幼い頃に好きだったものは結構、今でも変わらずに大好きなんです。
特に物語のあるものに強く惹かれていますね。
小さい時に見た絵本の中のイラストとか、ミッフィーちゃん、ムーミン、ぐりとぐらの物語やそのイラスト、ピーターラビットのお話などが馴染み深いです。
特にミッフィーちゃんとピーターラビットのお話は、どちらも心が穏やかに、優しい気持ちになれる気がしてよく読んでいました。
ただ、それぞれの作者の方の展覧会を見に行ったりはしていますが、特にこの人、というふうにはちょっと絞れないなと思います。
それでも、絵本作家さんって、ご自身で絵も描いて物語も描いて、という方が多い印象ですから、そういった、すべて自分で構築していく、というスタンスは影響を受けている気がしますね。
あとは、同じく幼かった頃、サンリオの雑貨が大好きで、雑貨屋さんに足を運んではわくわくしていました。
そのわくわくしていたエネルギーとか、手に入れた時の「嬉しい!」という感覚やトキメキを大事にしていて、それを自分の作品作りでも感じていただけるように、と思っています。
―画力や作品のクオリティを上げるために意識していること、おすすめの方法などはありますか?
hosi7:画力に関しては、私自身まだまだ頑張らなくちゃ、といつも思っているんです。
専門学校時代も会社員としてのデザイナー時代も、どちらもそうでしたが…専門的な道に入っていくと、周りに本当に上手い方がすごくたくさんいらっしゃるので。
私は、中学校の通信簿こそ良かったですけれど、そういった上手い方達に対して、純粋な画力だけで勝負するのは難しいかもしれない、と思ったんです。
そこで作品に込める物語性とか世界観とか、あるいは「今の時代にはこれがあったらいいな」とキャッチするタイミングの感覚などを、磨くように努力していきました。
今も、私だからこそ捉えられた、みたいな、そういった部分を頑張ろうと思っています。
結果として、私はいつも、カードの新作を作る時とかに「これだよ」みたいなビジョンが浮かぶんです。
なので、インスピレーションとか、そういったビジョンとして浮かんできたものを再現していく、という形を取っています。

―すごいですね。インスピレーションって、降ってくる人と降ってこない人が結構分かれる印象があるのですけれど、hosi7さんは毎回降っていらっしゃるのでしょうか。
hosi7:これもちょっと不思議な、占い師をやっているが故の感覚になってしまうのかもしれないのですが…
私は常に、自分を守ってくれている大いなる宇宙と繋がってお話ししているような感覚で、不思議な感覚を感じることがあります。まるで宇宙に知識のデータバンクがあるかのように。なので、例えば次の展覧会に向けて何か作ろう、何がいいかな、と考えた時に、自分の中に存在している宇宙に対して、AIやコンピューターと交信しているみたいな感じで、細かいことも相談できちゃうんです。
その感覚を占いにも活かしています。
一般的な感覚としては、不思議すぎる、ちょっと謎すぎる説明になってしまって申し訳ないのですけれど、そのような感覚です。
身の丈に合った、背伸びしすぎない活動と暮らしを大切にしたい
―現在は、どのようにお仕事を取っているのでしょうか。また、お仕事を受ける際の優先順位などもあれば、教えてください。
hosi7:駆け出しの、独立したばかりの頃は、雑誌編集部の門を叩いて、作品を見ていただいて、イラストやデザインのクライアントワークをいただいたこともありました。
ただ、近年はもう、クライアントワークに関しては本当に絞りまくっておりまして、ほぼしておりません。
現在は、自身の小さいブランドの物作りと販売のための制作が中心になっています。
ただ、時折企業様からご依頼で、占いの監修を兼ねたイラスト制作のお話をいただくことがありますので、そういったものはお受けしています。
プラネタリウムのような空間がある、東京ドームシティのTeNQ様への占い監修とイラスト提供や、占いサイトの占い監修とカードイラストなど、そういったものです。
それらは過去、ギフト・ショー(TIGS)という展示会のアーティスト部門で出たことがありまして、そこで名刺を交換させていただいた繋がりから、ご連絡をいただきました。
なので、SNSを通じたご依頼などよりは、イベントや展覧会で見ていただいたものがきっかけになることが多いです。

―クリエイターとして活動する上で、不安などはありましたか?
hosi7:今やっているのはとても小さいブランドですから、本当に『生業』的な、身の丈に合った背伸びしすぎない活動と暮らし、というのを割と大切にしているんです。
なので、風呂敷を大きく広げておらず、あまり不安を感じることもありません。
私にとっては、心地良い暮らしや、背伸びしすぎないということが、幸せな気持ちや安心感に繋がっていき、結果として、良いものを作れたり広がったりするのかな、と思っています。
以前は私自身、もっと頑張るぞとか、「もっともっと」と思っていた時期もあったんです。
でも、私は、ブランド化してからはまだ8年ですが、占い師になってからは20年が経っていて、タロットカードを勉強していた時に、謎が解けたことがあったんです。
タロットには「悪魔」のカードがあるのですけれど、これって結構、苦しいカードなんです。
タロットの『悪魔』のカードは一見少し怖く感じますけれど、実は『執着を手放して、次のステップへ進む』という大切なメッセージを教えてくれているんですね。『もう大丈夫、十分満たされています』と優しく手放すことで、新しい扉が開いていく。そのストーリーを知った時に、すーっと胸の仕えが取れたんです 。
なので、ここで「欲しい欲しい!」「もらいたいもらいたい!」でい続けると、次の展開に入れないんです。「私はもういりません」と、金の斧銀の斧みたいな、「いいえ普通の斧です」と言える気持ちがないと、次の精神的に穏やかなステージに行けない。
それをタロットのストーリーから学んで知った時に、私はびっくりしたんです。
「あっ」と気付いたんです。
企業にいた時、私もブランドのディレクターだったので、売り上げをもっと上げろもっと上げろと、前年比超えの予算が組まれていて、それを達成するために本当に頑張っていたのですけれど。
今年すごく頑張ったのに、来年またさらに売り上げを出さないといけないから何をすればいいんだろう、と本当に疲れた時があったんです。
前年比アップ前年比アップの繰り返しにヨロヨロになっていて、でも頑張ればお金がもらえるから、と。
ただ、それをやっていたら、そこから抜けられないんだな、と気付いてしまったんです。
なので、別の扉を開こうという感覚で「私は違う世界を立ち上げよう」と思って今に至っているんです。
それで今は、「身の丈に合った、背伸びしすぎない活動と暮らし」を大切にしています。
―ありがとうございます。では、今の活動をしていて良かったと思うことを教えてください。
hosi7:リアルなイベントなどの場で、私が生み出した品を実際に使ってくださっているお客様と、直接お話しできる時間が、本当に嬉しくて幸せです。
お客様から「この部分が好き」とか「買ってからこういうことがあった」なんていうお話を聞けるのもそうですし、「ここって何でこうなってるんですか」など色々と質問をしてくださったり、そういった部分を発見してくださるのがすごく嬉しくて、励みになったりします。 結果として「こういうものを作ろう」というヒントをいただくこともあります。
それらがすごく喜びで、宝物みたいな感じで、元気をいただいているなと思っています。
―逆に、大変なことはありますか?
hosi7:ブランド運営とオリジナル商品の販売をしていると、以前、自分が企業内でやっていたことを1人で再現しているような形になっておりますので…
チームでできることを1人で全部回している、いろんな担当者がやっていたことを1人で回す、というのは、やはり大変だなと感じます。 時間的な問題もそうですし、物作りの生産費用もそうです。
例えば、お仕事を受託している場合であれば、対価としてお金をいただけると思うのですけれども、私の場合は、生産費も自分で捻出していますので、やりくりが本当に大変で。
毎月決まったお給料が、そのまま自分のものとして使えるわけではないですし、その中から次の生産費を取っておいて…と。
印刷費用とか材料費とか諸々を含めて、お金の管理・やりくりを求められることが、やっぱり個人ブランドならではの難しさと大変なことだな、というふうに思います。

―それでは最後に、今後の目標や展望を教えてください。
hosi7:これからは、心身を整え、穏やかで幸福なライフスタイルを大切にしながら、モノ作りやメッセージを届けていきたいと思っています。
生み出すカードや雑貨たちを通して繋がる交流の場や、皆様へ届けるモノをより一層大切にしていきたいです。
運営しているオンラインサロンでの時間もより大切にしながら、月の満ち欠けや今の星の巡り、宇宙、そして神秘的な占いのシンボルや神話の世界を日常に感じて、直感力や感覚を整えていくこと。
日々を心穏やかに幸せに過ごすためのライフスタイルや、自分自身を労わる時間など、心地よく穏やかな暮らしの提案をシェアしていきたいと考えています。
hosi7ほしななのカードや雑貨を通して出会えた皆様と一緒に、ほっと心が穏やかに輝くような、心が整う優しい時間を育んでいけたらうれしく思います。

