「絵でも文章でも、より伝わりやすいものが形にできるように」 せとさん

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その人その人にとっての『小さい幸せ』を見つけてもらえたら

―現在の活動内容について教えてください。

せと:2024年頃から、『ポメ太郎』というオリジナルキャラクターを育てつつ、イベントの出店などをおこなっています。
あとは、個人の方からペットちゃんのイラストを描くご依頼を受けたりしているのが、現在の活動のメインとなります。

―では、現在の活動をお仕事にしようと決心したきっかけを教えてください。

せと:元々絵を描くのがすごく好きで、小学生の頃は、当時飼っていたコーギー犬の絵をずっと描いていました。始まりは、そこからでしたね。
その後、大人になってから、仕事が本当に忙しくて絵を描くのをやめていた時期もあるのですけれど、ふと、やっぱり絵を描いて人に伝えることが好きだったなと昔を思い出すことがあり、もう1回描こう、と考えたんです。
当時していた仕事は印刷関係だったのですが、自分自身で挿絵を描くお仕事をしてみたいなと感じていたこともあり、改めて自分でイラストを描き始めました。
それをSNSで発信して、「ポメ太郎の画風で『うちの子』を描きます」と宣伝しましたら、イラストのご依頼をくださった方がいて。
納品した時、喜んでもらえたことが、自分にとっても本当に嬉しかったんですよ。
だからこそ、元々したかった『動物関連書籍の挿絵』などの仕事をするために力を入れていこう、イラストを仕事にしよう、と決心しました。

―ご自身の作品スタイルや方向性については、どのように決められましたか?

せと:小さい頃に動物を飼っていたこともあり、当時、犬からもらったちょっとした幸せが、今も心に残っているんです。
そういった、日々の中にある小さい幸せを見つける、ということをテーマに、今は絵を描かせてもらっています。
だからこそ、そういった優しい感じが伝わるような色合いや風合いを心がけていまして…
パキッとしているイラストも個人的には好きなのですけど、私の場合は、水彩の雰囲気が、見る時・見る人によって感じ方が変わる作品に仕上げられるんじゃないか、その人にとっての『小さい幸せ』を見つけてもらうのに合っているんじゃないかと考え、今の作風になっていきました。

幸せをもたらしてくれる妖怪が、ポメラニアンに似ているように見えた

―作品制作にあたって大切にしていること、意識していることがあれば教えてください。

せと:作品を見てくださった方がホッとするような、「明日もちょっと頑張れるかな」くらいの、本当に小さな幸せを感じてもらえるようなイラストを心がけています。

『小さい幸せ』を見つけるために、私はよく散歩に行っているのですが…
例えば、その散歩の途中、古いコインランドリーが目に入ったことがあったんですよ。
今のコインランドリーって電子決済などで払えるものが多いのですが、そこには、今もうあまり見ない、本当にレトロな二槽式洗濯機などが置かれていたんですよね。「今時そんなんあるんだ」と感じるくらいのレトロさだったので、レトロ好きな私には、それがすごく特別に思えて、嬉しくなったんです。
そういう、きっと他の人から見たらくだらないことでも、見方によっては「あ、これいいな」とか思えるものに普段からアンテナを張っているんです。

なので今は、そういった「良いな」と感じた日常の写真を撮って、その中に『ポメ太郎』がいる、という感じのイラストを描いてSNSに投稿していっています。

―影響を受けたクリエイターさんはいらっしゃいますか?

せと:影響を受けているクリエイター様は、本当にたくさんいますね。
例えばSNSで伸びている作品を見かけると、観察して「あ、この人はこういう風に伸びているんだ、すごいな」とか。
私は、友達やSNSで知り合った人達も含めて、「この人はこういうところがすごい」と、本当に1人1人にすごく影響を受けてしまうんです。
その人の作品の見せ方とかも全部「あ、すごいな、すごいな」と研究して。
そうやって、本当にたくさんの方の作品を見ながらインスピレーションを受けている感じですね。

ただ、SNSは1回見始めたらすごく長く見て、止まらなくなってしまうので…今は、あまり見ないようにというか、しっかり時間を区切って見るように心がけています。

―画力や作品のクオリティを上げるために意識していること、おすすめの方法などはありますか?

せと:根性論になってしまうのですが、ひたすら描く、ですね。
私も昔からコーギーをめちゃくちゃ描いていましたが、当時飼っていたコーギーを上から下から、寝転がっている様から、いろんな角度から見て描いていました。

それと、私は画力と共に、文章力を磨けるように訓練しているんです。
文章で伝えることができるのであれば、絵で伝えることもできるのではないか。逆に絵で伝えられることなら、言語化することもできるんじゃないか、と。
それでイラストを描くだけじゃなくnoteも書いて、自分の考えを言語化するようにしているんですよ。

私は現在進行系でデザインの仕事をしているのですが、デザインを作成した時って、何故ここにこれが配置されているのか、ということを、具体的にクライアントさんにお伝えしなければいけないんですよ。
なので、言葉でも絵でも、もっと上手く伝えられるようになれば、やり取りだけの時間を減らすことができるなあ、と考えた側面もあるんですよね。
なので、そういう部分をイラスト活動でも応用できるように、色々と試行錯誤しています。
Noteでは、イラストと全然関係のないことも発信しているのですけれど、イベントの感想などを伝わりやすく言語化できるように意識しながら、頑張っています。

―そういえば、元々はコーギーをたくさん描いていらしたのに、今はなぜポメ太郎になったのでしょうか?

せと:私が高校に通っていた頃、ケサランパサランという妖怪(白くてフワフワした、持つ人に幸運をもたらすとされている未確認生物)が流行ったことがあったんですよ。
それを見て「すごくポメラニアンと似てるなあ」と感じまして、そこから着想を得てポメ太郎が生まれたんです。
なので「コーギーは大好きな子」として心の中にもちろんあるのですが、そういった経緯でポメ太郎が生まれて、その後、今は実際にポメラニアンを飼ってもいます。

「嬉しい」と伝えてもらえることが、私にとってもすごく嬉しい

―現在は、どのようにお仕事を取っているのでしょうか。

せと:ほとんどが個人依頼なのですが、納期の目安などをお伝えしつつ、受けられるものはすべて受ける、という形を取っています。
今はちょっとイベントが重なっていることもあり、受付を締め切っているのですが、基本的に受けられるものは全部受けようと思って動いていますね。
気合いというか、根性を持ってやっています。

先ほどからちょくちょく根性論が出てしまっていますが、昔働いていた印刷会社が結構ブラックな企業で、何が何でも締め切りまでに間に合わせなきゃいけないみたいな感じでずっと来ていましたから…
今でも、仕事が来たらできるだけ自分でも締め切りが同じ日に重ならないように調整はしつつ、それさえできれば全部受ける、というスタンスで進めています。

―今の活動をしていて良かったと思うことを教えてください。

せと:特にイベントでの話になるのですが、実際にイラストを手に取ってもらった時、お客さんがニコニコしながら「可愛い、うちの子に似てる」と私の作品を連れて帰ってくれた時は、本当に嬉しいですね。
他にも、原画を描いて渡した時、「世界に1個しかない」という部分ですごく喜んでもらえたりすることがあって、それがめちゃくちゃ嬉しかったりとか。
個人依頼でペットちゃんを描かせていただく時も、一緒に暮らせる大事な大事なペットちゃんのことや、虹の橋を渡られたペットちゃんのことを想いながら描かせていただくからこそ、作品をお渡しした瞬間に喜んでもらえると、本当に良かったなと思います。
どんな時でも、「嬉しい」と伝えてもらえると、そうして伝えてもらえたことが、私にとってもすごく嬉しいなあ、と感じ入りますね。

―逆に、大変なことはありますか?

せと:私はSNSがあまり得意じゃないんです。
やっぱり他の作家さんと比べると知名度がまだまだだなとか、SNSをもっと更新しないといけないな、とか…そういった面が、大変に感じますね。
結構、落ち込むことが多いタイプなので、人と比べないようにあまりSNSとかを見過ぎないようにしているんですよ。時間を決めてしか見ない、とか。
ただ、コメントなどをくれる方も結構いてくださるので、そういった応援を見て励まされて、何とかやっています。

―ありがとうございます。では、クリエイターとして活動する上で、不安などはありましたか?

せと:大変なことと重なってしまうのですが、SNSをどれだけやっても、あまり人の目に届かなかったり、という点で不安を感じることが多いですね。
とはいえ、イベントに出ていると、強制的にイベントに参加された皆様の視界に入ると思いますから、それに救われている部分も多いです。
実際に見た上で声をかけてくださった時とか、商品を手に取ってもらえて、すごくニコニコして帰ってもらえた時には、その後SNSをフォローしてもらえることもあるんですよ。
そこで改めて「すごく嬉しかった」と言っていただけることもあり、救われています。
中でも印象に残っているのは、亡くなったワンちゃんとポメ太郎が似ている、というコメントをいただいた場面ですね。
本当に似ているらしく、ポメ太郎のグッズを祭壇に並べておきますと言ってくださったり、小さいお子さんがランドセルにグッズを付けている写真を送ってくださったりして。
そういったことが、「ああ、すごく嬉しいな」「お陰でちょっと頑張れるぞ」みたいに思えるので、本当に励みになっています。

―それでは最後に、今後の目標や展望を教えてください。

せと:直近の私の野望は、まずInstagramのフォロワーさんを1,000人ぐらいまで増やして、個展をすることです。
現在が700名ちょっとぐらいですから、無事に達成できたら個展を開いて、活動を次第にそちらにチェンジしていく、ということを決めて目標にしています。
それから、開く個展においても、『小さい幸せ』をたくさんの方にお届けできる展示を意識して、いろんな方にとっての『小さい幸せ』を描いていけたらと思っていますね。

あとは、やっぱり書籍に関するお仕事がしたいです。
動物のことをよく発信しておられる方の、専門書などのイラストを描けたら嬉しいですね。

そして何より『ポメ太郎』をもっと伸ばしたいなと思っています。
例えば『コウペンちゃん』や『ちいかわ』みたいな存在になれるように、もっと有名にしていけるよう、頑張っていきたいと考えています。

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