「クスっと笑える日常を描く」FUKUI AYANOさんのインタビュー

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「イラストを描く」というコミュニケーションツール

イラストレーターになったきっかけはありますか?

FUKUI AYANO:大学生のころからイラストレーターになりたいとは思っていました。
特別きっかけがあったわけではないですが、ずっとなりたいという思いがあったので画塾などにも通ってもいましたが、一度は社会を知るために就職をしてみようかと思い就職しました。

会社員勤めは約9年続きました。
会社ではイラストをやりたいと話していたので、社内でもずっとイラストを描かせて頂いていました。
9年くらいたった頃に社内の状況が色々変わって、会社の社長と相談してフリーのイラストレーターになりました。

子供のころからイラストを描くことがお好きでしたか?

FUKUI AYANO:そうですね。子供のころから好きでした。
父親の仕事の都合で転校が多くて、転校先で新しい友達を作るのに得意な絵を描いたりして友達を作ったりしていましたね。

転校先でお友達を作るためのツールがお絵かきだったのですね。

FUKUI AYANO:はい。子供の頃は自分の気持ちを上手く話すことが苦手で、得意な絵やイラストで伝える方が楽でした。

その時は褒めてもらえることが多かったのでしょうか?

FUKUI AYANO:同じクラスの友達の似顔絵を描くと「似ているね」と言って笑ってもらえたり、何かのキャラクターを描いたりしていた記憶があります。

まさにコミュニケーションツールですね!

FUKUI AYANO:はい。コミュニケーションツールです。

現在はどのような活動をされていますか?

FUKUI AYANO:デザイン会社時代からのスキルを活かして、一般の企業様や知り合ったデザイン会社様からイラストの依頼の仕事をやりながら、並行して個展をしたりオリジナルの制作をしています。

人物のイラストが多い印象がありますが、人物に対してのこだわりはありますか?

FUKUI AYANO:いろんな国の人を一時期テーマにして描いていたことはありますが・・・。
一番人を描く仕事が案件として仕事として多いからですかね。

イラストレーターとして独立されてよかったことはありますか?

FUKUI AYANO:会社だと色々指示があって、指示の範囲内で描くことが多かったんですが、フリーになってからは自分の好きなものを描く仕事が出来るようになったかなという気がします。

独立してからの方が、案件の中でも自分らしい絵が描けるようになったということでしょうか?

FUKUI AYANO:そうですね。100%とは言えませんが、独立してからの方が自分らしい絵を描いていると思います。

―個展を開くなどの作家さんとしての活動としてよかったことはありますか?

FUKUI AYANO:個展をやっているときは自分の好きなように出来るので、それはそれでプレッシャーもあるんですが、楽しく成長できる機会なのでなるべく定期的にやろうと思っています。

先ほど成長とおっしゃっていましたが、個展をやられて成長を感じるのはどんな所でしょうか?

FUKUI AYANO:画力もちょっとずつ変わってきているというか、少しずつですが丁寧な作業を心がけるようになりました。少しずつかもしれないですが。
締め切りがないとやらないタイプなので、個展などで自分でプレッシャーをかけつつ、なにがやりたいのかなと考える良い機会になっていると思います。

なるほど。描きたいものがポンポンと出てくるタイプではないのですか?

FUKUI AYANO:そうですね、ポンポン出てくる人は憧れます(笑)私はそんなに出てくるタイプではありません(苦笑)

個展など、自分の中で締め切りを作ることで描きたいことを出していくのですね!

FUKUI AYANO:そうですね(笑)よく他の方の個展も観に行きますが、観ているとやりたくなってくるので。

イラストレーターとして苦労されていることはありますか?

FUKUI AYANO:先ほどと重複しますが、個展などのアイデアを出すのが一番難しくてえることは苦労しています。

お仕事をしつつ個展を開くのは大変だと思いますが、それでも個展を開く理由はどんなところにあるのでしょうか?

FUKUI AYANO:個展などをやっていると、それを見て後から「あなたの絵を観てこういう仕事がしたいです」と仕事が来ることもあります。将来の自分のためにやっているのだと思います。

一種の営業活動ですか?

FUKUI AYANO:そうですね

自分の作品を全面に出して、「私はこうです」と主張したいわけではないんですか?

FUKUI AYANO:主張といいますか、提案、プレゼンテーションだと考えています。絵そのものに価値があり、作品を販売するスタイルもあると思います。私も絵そのものが売れることも大切など思います。ですが、それだけでなく個展の絵やイラストを観て後からお仕事の依頼が来たりということもあるので、事前にこういう感じの絵が描きたいですと将来のために提案している部分もあります。

個展で自分がこういう仕事ができますよ、こういう仕事がしたいですということをプレゼンテーションしていらっしゃるような。

FUKUI AYANO:はい。そういう目的かなと思います。

転校が多い中、コミュニケーションの一つとしてイラストを描かれていたことと今のお話がすごく合致しているように感じました。

FUKUI AYANO:本当ですか(笑)

活動している中で大事にされていることはありますか?

FUKUI AYANO:難しいですね・・・。「自分らしいイラストが描けているか」とか「自分が気持ちよく描いているか」とか、体調や気持ちも含めてストレスなく描けているか。また、他人とあまり比較しないように、考え過ぎないようにすることを大切にしています。

気持ちよくという言葉もありましたが、逆に気持ち悪いというのはどんな状態でしょうか?

FUKUI AYANO:描かされているみたいな感覚のときはちょっとあんまり良くないかなと(笑)

描きたいものを描いている感覚じゃないみたいな感じでしょうか?

FUKUI AYANO:なるべく個展はそういう風にならないように、自分が楽しいことが一番いいなと思っているので、描くことを続けていくにはいかに自分が楽しくいられるかということですかね。

楽しいというのはイラストを描いていて楽しい気持ちになるということですか?

FUKUI AYANO:それもありますね。あと、個展などやってみると「楽しい」とか「ほのぼのしますね」といった感想を頂くので、そういう素の感じで描く絵の方が自分の気持ちがよりストレートに伝わるのかな。なので、なるべくそういう気持ちを大切にしていこうかなと思います。

クスっと笑える日常を描く

今後こんなことをやりたいなという予定や展望などがあれば教えて頂きたいです。

FUKUI AYANO:楽しく自分らしく、仕事と制作を続けていけたら一番かなと思います。
あと「よく絵本みたいな絵だね」って言われたりすることもありまして・・・。

そう思います。絵本に出ていくるイラストの印象があります。

FUKUI AYANO:そういうストーリーの挿絵というか、絵本なのかアニメなのか分からないですけど、そういうまとまった作品が出来たら良いなとは思います。

自分らしいという話が出ましたが、イラストを描くのに無理はしたくないというか、例えばすごくネガティブなイラストを描いてくださいというのは苦手ですか?

FUKUI AYANO:うーん、それはちょっとしんどいかもしれないですね。あまりそういう依頼はないですね。

それも個展活動の成果かもしれないですね。FUKUIさんの個展を観て「ネガティブな絵を描いて下さい」と依頼する人は珍しいと思います(笑)

FUKUI AYANO:そうですね。シチュエーションによっては、表情を加えて喜怒哀楽を描くことはありますが、あまりネガティブ表現だけの仕事はないですね。

やはりFUKUIさんにとって自分らしいというのは明るい・ポップな感じですか。

FUKUI AYANO:そうですね。性格がすごく明るいわけではないのですが、やっぱり楽しいことの方が好きですし、何かクスっと笑えることがある方が日常も楽しいので、そういうのがいいですね。

クスっと笑えるというのがすごく分かりやすいと思いました。ちょっとおもしろいみたいな。

FUKUI AYANO:そうですね。毎日の中でちょっとおもしろいこととかを探したりするのが好きですね。

なるほどです。極端に言うと「遊園地に行って楽しい」ではなく「日常にある楽しさ」みたいな。

FUKUI AYANO:そうなのかもしれないです。

最後になりますが、ファンの方に一言お願いいたします!

FUKUI AYANO:日常の楽しいところを描いていきたいと思うので、共感してもらえると嬉しいです。

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