「活動を継続する理由を再確認した、初個展」上ノ句さん

2024年9月14日(土)〜9月29日(日)に当プロジェクトが保有しているオフラインスペース『erumina Lab.』にて初個展を開催されたイラストレーター:上ノ句さんの個展開催記念インタビュー!

初開催となった今回の個展を無事に終えての感想を伺いました。


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契約の証

まずはじめに、全体を通しての感想を教えてください。

上ノ句 :個展を開催して本当に良かったと思いました。学祭みたいな準備に追われつつもわくわくする感じが好きなので、そういう期間を過ごせてすごく楽しかったです。

今後の課題ややりたいこと、自分の伸びしろ、いろんな方との繋がりの重要性などを体験する機会になりました。

今回のタイトル「TESTAMENT」に込められた意味を教えてください。

上ノ句 :TESTAMENTは和訳すると契約とか証という意味があって、「改めて気持ちを入れ直して活動するぞ」という契約の気持ち、それからその契約の証が、今回開催した個展という意味を込めています。タイトル自体は今後の創作のテーマにそのまま使うつもりでつけました。

今回のメインビジュアルはどのようにして完成しましたか?込められたお気持ちなど教えてください。

上ノ句 :メインビジュアルは看板になるものなので、作品を観た方に私がどういう絵を描いているのかが伝わるように、いつも通りゆめかわでちょっと毒のある要素は外さず自分の好きなモチーフをたっぷり詰め込み、今できる限りの最高品質を目指して完成させました。

イラストの中に大きい額縁をモチーフで入れているのですが、その額縁の内と外が曖昧になっていて、そこからモチーフが無秩序に溢れ出している様子を描いています。個展に足を運んでいただいた方が知らない間にイラストの世界に溶け込んでいくような、現実世界とイラスト世界の不確かな境界線のようなものを表現しています。

メインビジュアルは何度もラフを描いては描き直して、結構苦戦されていた印象があるのですが、完成するまでにどのくらいの時間がかかりましたか?

上ノ句 :ラフは5つ案を作っていました。実は期間に余裕を持って6月半ばには既に完成したものがあったんです。でもメインビジュアル発表の2日前になって、なんか急にこれは違うという感覚になっちゃって、1から新しく描き直したのが今回のメインビジュアルになりました。

違うなと思ったところは何でしたか?

上ノ句 :描きたいものを描いていたはずなんですけど、あんまり自分らしい感じがしなかったんです。ギリギリまで追い込まれないと出せないところがあったかもしれない、早めに完成させたものは賞味期限がちょっと切れたかもって思ったんですよ。できたての温かいご飯を食べてもらいたい、みたいな気持ちが込み上がってきたので描き直しました。

まずは自分が満足するものを

上ノ句さんにとって初めての個展となりましたが、開催するにあたってどのような心持ちでしたか?

上ノ句:惜しまないことですね。前からやってみたかったことをここで出し切る気持ちで取り組みました。まずは、他のイベントと比較して自己満足度を優先しました。自分が満足したものじゃないとお客さんも喜んでいただけないかなと思うので。

自己満足と一言で言っちゃったんですけど、私の作品が好きだと言ってくださることが原動力ですし、その方のために描いていると言っても過言ではありませんので、そういったファンの方々が会場に入ったときに、とにかく気分が上がる空間にしたいっていう気持ちはすごく強かったです。

今回の個展でこだわった点を教えてください。

上ノ句:こういう場でなければできない等身大パネルの展示と、キャラクターの存在を 身近で感じて頂けるように、キャラクターごとのプロフィールについての展示とパネル内のテキストを充実させ、見ごたえと読みごたえがあるようにしました。

センイルパーティーやスイーツビュッフェをイメージしたグッズ展示もこだわりのひとつです。

今回の個展で苦労した点はありますか?

上ノ句: まず準備段階で言えばスケジュール管理が結構難しかったです。描き下ろしが多かったので、思い切って描いたのはいいけどやっぱり商品になるものですし、思い切ってボツにするのか、続行して完成させるのかっていう決断に迫られるタイミングがすごい何回もありました。

今日は良いものが描けそうって思う日もあるんですけど、全く手も足も出ない日もありますし、入稿の締切日が迫った途端に冴えてくることもあるので、自分に振り回されてしまうことが多かったですね。

あとは今回のタイトルロゴを自作したんですけど、これが結構大変でした。

デザイナーさんを探して外注しようかなとも思ったんですけど、全部自分でやった方が面白いんじゃないかなっていう好奇心の方が勝ってしまって、自作するという行動に移してしまいました。

でも、そもそも私はデザイナーではないので、自分の描く世界観を文字で表現するのをどうしたらいいのかがすごく難しかったですね。完全に新たな挑戦でした。

eruminaでの展示サポートを受けていただいた感想をお聞かせください。

上ノ句 :もう本当にいろいろ助かりました。イメージが固まらない状態であれやってみたい、これやってみたいと結構わがままを申し上げてしまったと思うんですけど、でもそれをキッカケにいろいろと具体化してくださって、できるかどうかに対しても曖昧にせず、これは違うこれはやめた方がいいとしっかり言っていただけたので、常に迷ったら背中を押してくださってるようなサポートだったと思います。

―ありがとうございます。最後にご来場いただいた方にひとことお願いします。

上ノ句 :遠方の方がすごく多くてびっくりしました。個展目的で遠方に行くのって結構パワーいると思うんです。やっぱり貴重な時間と労力とお金をたくさん割いて足を運んでくださってたことに、もうひたすら感謝でしかありません。

そうして直接足を運んで、実際に作品を目にしてグッズを手に取ってくださったり、直接言葉で愛を伝えてくださったことも本当に嬉しかったです。そういうふうに言ってくださることでもっといいものを描きたい、作りたいって思えたので。

こちらが与える側になりたかったのに結局与えられてばっかりなんじゃないかなって思いました。

私はこういう世界観が好きだけど、こういう作品に「刺さってくれる人」はどんな人だろう?と思っていて。その確認の場でもあったので、今回の個展で改めてそれを確認することができて、本当にすごく幸せでした。個展の時にいただいたお手紙や感想ノートは棺桶まで持っていきます。

私に活動を継続する理由を与えてくださって皆さん本当にありがとうございました。


準備期間約半年。
並々ならぬ熱量と想いで臨まれた今回の初個展では、上ノ句さんがファンの皆さまに愛される秘訣が詰まった素晴らしい個展となりました!
本当にお疲れ様でした!

【10月15日(火)~11月15日(金)期間限定展示作品販売中!】
今回の初個展で展示された世界にたった1つだけの展示作品になります。
一部作品には上ノ句さんの直筆サイン入り♪是非チェックしてくださいね!

■展示作品一覧はコチラから↓
https://shop.erumina.jp/collections/artpanel_kaminoq

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