「その作品が自分好みな絵かどうか」晩さん

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まずは自分が気に入る作品を目指して

―現在の活動内容について教えてください。

晩:SNSにイラストを投稿していて、そこで知ってくださった方からご依頼いただいています。内容はミュージックビデオのイラストや、アルバムのジャケットイラスト、グッズイラストが多いですね。音楽関連が若干多い感じです。

―絵を仕事にしようと決心したきっかけや理由を教えてください。

晩:初めはただ楽しく描いていたのですが、SNSに投稿しているうちに自分は描くことが好きだと自覚して、絵の仕事をしたいな、もっと描きたいなって思ったことがきっかけです。
小さい頃から描くことは好きだったんですけど、その頃は自分の一番好きなことが絵だって思っていませんでした。絵の学校に通ったりではなく、独学で絵を描いています。

 

―自身の作品の方向性はどうやって決められましたか。

晩:今でも結構模索している最中なのですが、自分自身が気に入る作品にしたいっていう想いがあって、 自然と今の形に落ち着きました。

 

―晩さんの作品は植物とかお花とかが入ってると思うんですが、それはご自身がお花が好きだからですか。

晩:はい。植物とか自然がずっと好きです。でも、植物だけを描きたいっていうわけでもないし、 キャラクターだけを描きたいっていう感じでもなくて、どちらも互いに馴染むような、寄り添い合う姿を魅力的に描くにはどうしたらいいかなって考えながら制作しています。

—絵を描くにあたって大切にしていることや意識していることを教えてください。

晩:方向性ともちょっとかぶると思うんですけど、自分の好きな絵を描けているかどうかっていうのは意識しています。  一時期、技術的なことや他者からの目線を意識しすぎて悩んだこともあったんですけど、何より自分が好きで描いているので、胸を張って好きだと言える絵にしたいと思って描いています。それが抜けてしまうと、自分にとって意味のある絵にならないような気がしています。

 

—影響を受けたクリエイターはいますか?また、どんな点で参考にされていますか

晩さん:昔から絵を見ることが好きで、美術館に行ったり画集を見たりとかはしていたのですが、特定のクリエイターさんからというよりいろんな方や作品から影響を受けていると思います。

 

—美術館には定期的に行かれているんですか。

晩:たまに気になったときに行くぐらいなんですけど、特に印象派の絵画が好きでよく見に行っていました。

あとは世界観っていう意味では、夢の世界と現実が交錯するような物語が小さいときから好きで、「不思議の国のアリス」や「ハリー・ポッター」、「ナルニア国物語」のようなファンタジーと日常が地続きになっている物語が好きでした。

それが自分の作品に反映されているかはわからないんですけど、 私自身は現実からちょっと離れた場所にある幻想の中の景色みたいなイメージで描くことが多いです。

 

自分の画風を見つけ出すために

—画力を上げたり作品のクオリティを上げるために実際にやったことや、おすすめの勉強方法があれば教えていただけますか。

晩:勉強は一通り話題になっている本を集めて読んだり、好きなクリエイターさんや作家さんのイラストをよく見たりとかっていうのはしてたんですけど。

イラストを描き始めたときに、個人的に苦労したことが自分の絵っていうのを見つけ出すまでで。

そのときにやってよかったなって思う練習は、当時流行っていた100日チャレンジです。公開してたわけではなく一人で描いてただけなんですけど、1日1枚絶対に完成させないといけないので、その時間内で描く工夫を自然とするようになったり、否が応でも100枚描くことになるので、最終的に自分の癖や好きなスタイルっていうのを知ることができたりしたのが良かったなと思いました。

―現在どうやってお仕事を取られていますか。また、お仕事が増えてきた際にどんな基準で優先順位を立てたりとか選ばれたりされていますか。

晩: SNSでアップした絵を見てご連絡いただくことが多いのですが、スケジュール的に難しい場合以外は可能な限りご依頼は受けるようにしています。 今はいろんなことに挑戦してみたい気持ちです。

 

—クリエイターとして活動する上で不安はありましたか。またその不安とどのように向き合ってこられましたか。

晩:不安はありました。時間は限られてるので、本当に自分にとって必要なことなのかなって悩んで絵を描くことを後回しにしていた時期もありましたが、一度そうしようって決めちゃったらそんなに思い悩むことはあんまりなくて、今は描いていられることがとにかく楽しいですね。

―活動の中で、お仕事にしていて良かったこととか大変なことそれぞれ教えていただけますか。

晩:良かったことは本当に一日中描いていても、罪悪感を感じないことです。絵のためだからってお花を買ったり、植物を育てたり、好きなだけ散歩したりとか、そういうどんな時間や行動も全部自分のためだなって思えることがすごく良かったし幸せですね。
あとはやっぱり他のクリエイターさんとか、活動者の方と何か作りあげるのはすごく楽しいです。

一方大変なことは体調管理ですかね。気づくと長時間座ってたりとか、家にこもり過ぎていることが多くなってしまうので。
なので健康に気をつけていけるようにしたいなとは思っています。

 

―最後に、今後の目標や展望を教えてください。

晩:描きたいものがたくさんあるので、それを少しずつでも形にしていくっていうのが今の目標ですね。

お仕事の話で言うと、ずっと遠くにある夢みたいなものなんですけど、本の装画や挿絵などを描く機会があれば嬉しいです。
絵本とか児童文学も好きなので、そういった分野でも仕事ができるぐらい実力をつけていけるよう、これからも絵を描き続けたいと思います。

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