好きなアーティストさんのCDジャケットを見て、デザイナーに…
―現在の活動内容について教えてください。
poyo:現在はフリーランスでデザイナーをしながら、この2~3年はイラストも描いている、という状況です。

―デザイナーだけでなく、イラストレーターとしてもお仕事をしようと決心したきっかけは、何だったのでしょうか?
poyo:正直、絵を仕事にしているという感覚があまりないんです。
絵自体は幼い頃から描いていたのですが、元々は美大生だった頃、友人と一緒に、趣味で描いたものをデザインフェスタに出展したことが始まりでした。
それを続けている内に「見てます」と言ってくれる人が現れて…私のイラストを見てくれる人がいたんだ、と実感しまして。
その流れで、ちょっとご依頼なども受けてみようかなと思って始めた感じです。
今もデザフェスには年2回、出展しています。
―絵ではなく、最初にデザイナーとしてお仕事をしようと思われたことも、何かきっかけがあったのでしょうか。
poyo:私が好きな歌い手さんやアーティストさんのCDジャケットを見て、「デザイナーとして、その人の作品をパッケージングして仕立てるのって良いな」と思ったのがきっかけでしたね。
それで美大も、デザイン系を専攻しました。
―ご自身の作品スタイルや方向性については、どのように決められましたか?
poyo:デザイナーとしてイラストを見ていく上で、今、私自身が描いているような方向性の『主線がないデフォルメ絵』を「可愛いな、描いてみたいな」と感じたことがきっかけでした。

ロールモデルを設定して、何が好きなのかを要素分解していく
―作品を描くにあたって大切にしていること、意識していることがあれば教えてください。
poyo:絵に限らないのですが、見て感情が動く、という部分を意識しています。
私のイラストの場合は、何だかほっこりする気持ちになれるように、とかですね。
人に感情を動かしてもらえるような絵を描くのは、難しいことではありますが…
でも私は、猫を描く時、自分の家で飼っている猫をモデルにしているんです。
なので、その子と一緒にいて、私自身が可愛いなと感じたり、ほっこりした時の気持ちをベースに、イラストに起こしたりしています。

―影響を受けたクリエイターさんはいらっしゃいますか?
poyo:イラストレーターの、いといゆきさんです。
デフォルメ調のイラストを描かれている方で、絵本や雑貨を作っておられるのですが、いといさんの色遣いや世界観が、とても好きで。
それこそ、見て心が動かされるような絵を描いておられるので、参考にしています。
あとは、スプラトゥーンというゲームがとても好きで、高校生の時からプレイしていたのですが、あのキャラクター頭身やグラフィカルなデザイン、色遣いは、影響を受けているかもしれません。
資料集も持っているのですけれど、見ているだけで、こんなに作り込まれているんだと知れて、楽しいですね。
―画力や作品のクオリティを上げるために意識していること、おすすめの方法などはありますか?
poyo:とにかく描く、ということもあるんですけど、それに合わせてロールモデルみたいなものを設定すると良いかな、と思います。
私自身は設定した後、そのロールモデルの何が好きなのかを要素分解して、自分のイラストに組み込んでみたりしましたね。
単純に好きと言っても、色遣いが好きなのか、タッチが好きなのか、結構色々あると思いますから…自分の絵と見比べて見返しながら、自分がどうなりたいのかを明確にしていくのが大切かなと思います。
それから私の場合は猫を描いていますから、自分の家の猫のデッサンはしていましたね。

イラストやデザインの方面から、動物の保護活動に貢献したい
―現在は、どのようにお仕事を取っていらっしゃるのでしょうか。また、忙しくなった際に受けるお仕事の優先順位などもあれば、教えてください。
poyo:仕事自体は、ココナラやskebといったサービスを使ってお受けしています。
ご依頼が増えた時などの優先順位としては、「楽しそうな仕事かどうか」が基準になっている気がしますね。
最近ですと、ダンスグループの方達のイラストを描かせていただいたのですが、そういったお仕事は今までやったことがなかったんです。
それで、楽しそうだなと思ってチャレンジしました。
ですので、これまでやったことのないお仕事は、率先してチャレンジしてみたいと思うかもしれません。
―クリエイターとして活動する上で、不安などはありましたか?
poyo:私はイラストレーター1本ではなく、デザイナーもやっていますので、どちらかといえば不安に思うことは少なかったですね。
その理由の1つとして、『(活動に関して)長いスパンで見ている』というのがあると思います。
短期間で成果を出そうと考えているわけではなく、今後、歳を重ねても続けていきたいので、ゆっくり目が出れば良いなという感じで活動しています。
―デザイナー職でフリーランスとして独立された時も、不安などはなかったのでしょうか?
poyo:独立したのが、イラスト活動を始めたのと同じくらいの時期…2~3年ほど前だったのですけど。
その時は少しだけ不安を感じましたが、それより「やってみたい」という気持ちのほうが強かったので、流れに身を任せました(笑)
―ありがとうございます。では、絵を仕事にしていて良かったことを教えてください。
poyo:やっぱり、自分の作品を可愛いと言ってもらえるのが、すごく嬉しいですね。
デザフェスに出展した時は、実際手に取ってくれる方とお会いできたり、それこそ直接「可愛いです」「インスタ見ました」と言ってくださったりする方もいて、励みになります。
―逆に、大変なことはありますか?
poyo:インプットが欠かせないことかな、と思います。
結構、人物だけのイラストを描くことも多いのですけど、気を抜くと、ファッションなどは私自身がよく着るようなテイストばかりになってしまったりしますし。
なので、そういう時は、ファッションの通販サイトでコーディネートなどを参考にして、流行などのインプットを欠かさないようにしています。
とはいえ、元々服は好きなので、今は週に2~3回くらいは自然に見ている気がします。

―それでは最後に、今後の目標や展望を教えてください。
poyo:私が今のイラストを描き始めたきっかけが、うちの猫なのですけど。
うちの猫は元々保護猫で、獣医師さんが殺処分される予定の子を引き取ってくれたお陰で、私もうちの子と出会えたんです。
なので今後、そういった保護活動などに繋げていきたいなとは思っています。
自分でも保護活動をしたいのですけど、どうしても1人では限界があったり、仕事をしながらですとなかなか時間が取れなかったりするので…
チャリティーなどもそうですが、イラストやデザインの方面から、関われたらいいなと考えています。

