「自分が想う一番の可愛いを形に」きのこさん

index

NFTとの出会い

―現在の活動内容について教えてください。
きのこ:今はイラスト制作を中心に活動をしています。SNSで作品を発表したり、イラストをつかったグッズの販売やデザインフェスタのようなイベントに参加してます。

―活動自体はどれぐらい前からされていましたか。
きのこ:2022年4月くらいから活動をはじめています。 それまではたまにLINEスタンプを作るくらいでクリエイターとしての活動はそこまでしていませんでした。

絵を仕事にしようと決心したきっかけや理由を教えてください。
きのこ:絵を描くことはずっと好きだったんですが、社会人になってからは創作から少し離れていました。産休をきっかけに「LINEスタンプを作ってみよう」と思い立ち、ゆるく創作活動を再開したんです。
ちょうどその頃に流行していたNFTアート(ブロックチェーンによって唯一性が証明されたデジタルアート)と出会って、その勢いのままグッズ制作などにも挑戦するようになったことが、絵を仕事にしようと思ったきっかけでした。

―自分の作品の方向性はどうやって決めましたか。また、『みかんねこ』というキャラクターの誕生秘話などがあれば教えてください。
きのこ:もともと『みかんねこ』は、LINEスタンプのひとつとして作っただけで、キャラクターとして本格的に展開していくつもりは特にありませんでした。

しばらくしてNFTアートと出会い、いろいろなキャラクター案を考えていたんですが、Xでつながった方から「みかんねこでやらないの?」と言われたことがきっかけで、「この子をIPとして展開してみよう」と思うようになりました。

ちょうどNFT作品をグッズ化して販売する流れが盛り上がっていたこともあって、その世界にも憧れがあったんです。そんな中、CHAREC(東急ハンズが運営するキャラクリエイターの活動を発信するプラットフォーム)に参加し、作品を販売する機会をいただいたことで、「じゃあグッズを作ってみよう」と本格的な制作に踏み出しました。

日々かわいいを取り込む

―なぜみかんと猫モチーフのキャラクターになったのでしょうか。
きのこ:LINEスタンプをいろいろ作る中で、他のクリエイターさんのキャラクターや人気の傾向をよく見ていたんです。その中で「自分が作るなら猫がいいな」という気持ちがずっとあって、実際に人気を見ても猫・うさぎ・クマが多かったので、その中から猫を選びました。

色については、白やピンクなどの淡い色が人気だったんですが、キャラクターとして個性を出すなら暖色系がいいなと思い、オレンジを選んだんです。そこから「みかん」の要素を取り入れて、今の『みかんねこ』が誕生しました。

―絵を描くにあたって大切にしていることや意識していることを教えてください
きのこ:いちばん大切にしているのは、自分自身が「かわいい!」と思える作品に仕上げることです。自分がそう感じられないものを届けても違うなと思いますし、自信を持っておすすめするためにも、しっかり納得できるものを作るようにしています。

それから、作品を見た方が少しでもホッとできたり、日常の中でやさしい気持ちになれるような、そんな絵を描けたらいいなと思っています。

―影響を受けたクリエイターはいますか。また、どんな点で参考にされていますか。
きのこ:影響を受けたクリエイターさんは本当にたくさんいます。普段からSNSで「かわいいもの」を集めるのが好きで、そこで見つけたかわいい要素を少しずつ自分の作品にも取り入れている感じです。

その中でも“まるっぽさ”は、私の中でかわいさを感じるとても大きなポイントで、初期の『みかんねこ』と比べると今のほうがかなり丸くなっているんですよね。

自分がその時々で「これが一番かわいい」と思う形にしていくので、みかんねこのフォルムも少しずつ変化し続けています。

―画力を上げるために実際にやったことやおすすめの勉強方法はありますか。
きのこ:やっぱり一番は「とにかく描く、手を動かす」ことだと思います。
ただ、私の場合は子育てと本業がある中で、限られた時間をどうにか捻出して創作しているので、その中で画力を上げるためには“常に本番”という意識で描くことが大事だと感じています。

アイデア出しのためにラフを描くこともありますが、ラフばかり描いていると本番の作品を仕上げる時間がなくなってしまうので、できるだけ作品を最後まで仕上げるようにしています。

自分はその道のプロであるという自己暗示

―クリエイターとして活動する上で不安はありましたか?また、その不安とどのように向き合ってこられましたか。 

きのこ:私は自己肯定感があまり高くないので、「本当にうまく作れるのかな」と不安はいつもあります。でも、第一線で活躍されている方の発言を見ていると、「そうすると決めたなら、自信を持ってやるべきだ」という言葉が多くて。それを見て、自分自身にも“私はプロなんだ”と意識づけをして活動するようにしています。

そして、自信が揺らいだときは、最前線で活躍している方の画集などを見て気持ちを奮い立たせています。

―今の活動をしていて良かったことや大変なことを教えていただけますか。

きのこ:絵を見て「かわいい」と言ってもらえたり、グッズを買っていただいたり、対面販売のときにお手紙をくださる方がいたり…そういう瞬間は本当に活動していてよかったなと思います。いろいろな方に見ていただけることが、応援してもらえているんだと感じられて、とても嬉しいです。

一方で、「これからも良い作品を作り続けなきゃ」というプレッシャーもありますね。でも、それも成長の余地があるということだと思って、前向きに受け止めながらうまく付き合っていきたいです。

そのためにも、自分の実力をもっと高めていけるよう努力していきたいと思っています。

―最後に、今後の目標や展望を教えてください。

きのこ:『みかんねこ』をクレーンゲームのプライズ商品にしたいという目標があります。また、ガチャガチャのカプセルトイとしても商品化してみたいです。

自分だけの発信では届けられる範囲に限りがありますし、もっと多くの場所で、たくさんの方に“わちゃわちゃしているみかんねこ”を見てもらいたくて。

その実現を目指して、これからも活動を続けていきたいと思っています。

現在販売中の
きのこさんの新着グッズ

SHARE
  • URLをコピーしました!
index