描いた作品を、自分だけで納めて終わらせてしまうのは勿体ない
―現在の活動内容について教えてください。
NATSUKARU:SNSでの作品発表をメインにしながら、デザインフェスタなどのイベントにも出展して活動しています。
イベントに関しては年に4回くらい出ておりまして、中でもデザフェスには、ほぼ毎回出ていますね。そこに向けて新しい絵を描く、といったスパンでやっております。
今後はグループ展などにも参加していく予定です。
―イラストレーターとしてお仕事をしようと決心したきっかけを教えてください。
NATSUKARU:絵は、小さい頃から好きでずっと描いていました。
大学も美術系に進学しまして、今も会社員でデザイナーの仕事を兼業しています。
今みたいにSNSで活動し始めたのは、仕事とは別に、自分の世界観を表現してストレス発散というか、リフレッシュしたいなという気持ちが湧いたことがきっかけでした。
日常的に絵を描いていたのですが、せっかく描いた作品を、自分だけで納めて終わらせてしまうのは少し勿体ないな、と。
元々、学生時代の友達と繋がっているInstagramなどに絵を載せてみたり、ということはしていたのですが、ここ3~4年ぐらいでその活動の範囲を広げていった感じですね。
そうして投稿を増やしていったことで、次はイベントにも出てみようかな、と考えるようになり、今は活動幅がさらに少しずつ広がってきている、という感じです。

―では、ご自身の作品スタイルや方向性については、どのように決められましたか?
NATSUKARU:色々ある気はするのですが…
中でも、小学生ぐらいの頃からSWIMMERという雑貨ブランドがすごく大好きで、影響を受けているのが、一番大きい要因かなと思っています。
SWIMMERの雑貨って、可愛らしい雰囲気の中に、ちょっとヘンテコだったり、結構個性的だったり、という要素もあるんですよ。
そういったものがやっぱり好きで、ずっと見てきたので、影響は大きいかなと思いますね。
―なるほど。ちなみに、黒い背景が多かったり、溶け出しているようなデザインが用いられたりしているのも、何かそういったきっかけや要因があるのでしょうか。
NATSUKARU:それらに関しては、自分の好きな表現で…気づいたら結構使っていた、というところでしょうか。
自分で描いていて気持ちの良い線を意識しているのですけれど、ちょっと溶けるようなラインなどを中心に描いて埋めていく、みたいな作業が好きなんですよね。
―では、女の子やマスコット的なキャラを描かれているのも、好きだから、という部分が大きい感じですか?
NATSUKARU:そうですね。小さい頃から結構、女の子の絵を描いていました。
現実ですと、自分に似合う服の種類などが、どうしても決まってくるではないですか。
でもイラストであれば、自分が普段着ない服でも、髪型でも、自由にアレンジできますよね。
そういうのが楽しくて、女の子を描くのが好きなのかなと思っています。
マスコット的なキャラに関しても、元々、小さいキャラクターや、ゆるキャラなどが大好きなんですよ。
むしろ時系列的には、女の子よりもそういったキャラクターを先に描いていましたね。
その子たちは、大学生くらいの時から描いているのですが…
自分の内側というか、普段思っていても言えないことなどをその子たちに表現させることで、気持ちをスカッとさせたりしていました。
そういう想いで生まれてきたキャラクター達が次第に毎回出てくるようになって、今も描いている、という感じですね。

―ありがとうございます。あと、色遣いも大変特徴的ですが、その辺りは如何ですか?
NATSUKARU:色は毎回、自分で作ったカラーパレットみたいなものを使って、割と同じ色を使うことが多いですね。
背景が黒でちょっと格好良さもありつつ、色味は可愛く、という部分のバランスを考えた結果、今の表現になっているのかなと思います。
カラーパレットの色数自体は、敢えて絞っていますね。
私のイラストはベタで表現することが多いので、逆に色数は少なくした方がまとまって、おしゃれな感じというか、雑貨にした時に映えるデザインになるのかなと思うんです。
なので、使っている色は結構、少ないんですよ。
絵を描かない間でも、得た知識によって画力が上がることもある
―作品を描くにあたって大切にしていること、意識していることがあれば教えてください。
NATSUKARU:キャラクターの表情などを描く上で、あまり生き生きさせすぎないようにしています。
イメージとしては、お人形さん・ドールみたいな、ちょっと静かな雰囲気にしたいんですよ。
なのであまり、しっかり笑顔を浮かべているイラストなどは、実は描いていません。
ちょっと可愛い雰囲気もありつつ、表情などで少し影があるような世界観を表現できるよう、意識して目指しています。
―影響を受けたクリエイターさんはいらっしゃいますか?
NATSUKARU:田中秀幸さんですね。
アウトラインの感じなどはそのまま影響を受けていますし、他にも…
やっぱり田中さんの作品って、クリエイターさん本人の名前を知らなくても「見たことあるな」「このキャラ知ってる」となるくらい、キャラクターデザインが強いと思うんですよ。
なので、自分もこうなりたいなとずっと思って、キャラクターの造りなども参考にしています。

―画力や作品のクオリティを上げるために意識していること、おすすめの方法などはありますか?
NATSUKARU:私の場合、大学でグラフィックデザイン系の勉強をしていましたから、そこで得た知識が、画力を上げるきっかけの一つになったのかなと思っています。
授業の中で、印象に残る構図の考え方や、配色や色数のバランスなど、そういった知識を取り入れたことが大きかった気がするんですよね。
大学生になって勉強をしていた時は、それほど絵を描いていない時期もあったのですけど…
勉強をした後に久しぶりに描いたら、絵が上手くなっていた、ということがあったので、得た知識が作品にも活きているのかなと。
描いていない間でも、『見て勉強』は意外と大事だったりするのかなと思いました。
「みんな違ってみんな良い」のメンタルを大切にしている
―現在は、どのようにお仕事を取っていらっしゃるのでしょうか。また、忙しくなった際に受けるお仕事の優先順位などもあれば、教えてください。
NATSUKARU:本業とのスケジュールの兼ね合いもあり、現在は知人や友人から依頼を受けての仕事が一番多いかなと思います。
バンド活動をしていたり、ライブハウスで働いていたりなど、音楽関係のお仕事をしている方が知り合いに多いので、そのツテで、といった感じですね。
他には、デザインフェスタなどのイベントで名刺を配っていますから、その流れで後日連絡をいただくこともあります。
お話をいただいた際、自分の作風が活かせるかどうかは大事かなと思って、その点は重視しています。
スケジュールと、そのポイントが合致していれば、お受けしたいなとは思っていますね。

―クリエイターとして活動する上で、不安などはありましたか?
NATSUKARU:そもそも、不安な状態で描きたくないので、あまり不安を作らないように頑張っています。
クリエイター活動での不安って、恐らく「この人のほうが上手いな」などの画力面や、フォロワー数など、人と比べる部分で生じることが多いのかなと思うんですよ。
私自身、最初はそういうことを考えて、不安に思った時もあったのですけど…
今はもう「みんな違ってみんな良いぞ」みたいなメンタルを大切にして、人と比べたりせず、自分にしか描けないものを積み重ねていくぞ、と考えて不安にならないように頑張っている、という感じです。
不安になりそうな時でも、「すごい可愛い!」など私自身の作品に対していただいたコメントをスクショしたりして見返していると、「頑張ろう」と思えたりしますね。
あとはもう、本当に嫌だったら1回遊びに行って描かない、みたいな感じで逃げることもあります。
―なるほど。ちなみに、そうして「もう描かずに遊びに行こう」みたいになった時は、どれくらいの期間、絵から離れておられるのでしょうか。
NATSUKARU:1ヶ月ぐらい遊んじゃったりしますね。
1ヶ月ほどしたら絶対描きたくなってくるので、思い切って期間を置いて、自然に描きたくなるのを待って、楽しく描く、みたいなサイクルです。
―ありがとうございます。では、絵を仕事にしていて良かったことを教えてください。
NATSUKARU:私は結構、アイドルが好きなのですけど…
Tシャツなどのコラボグッズで、好きなアイドルさんと仕事ができた時は、絵を描いていて良かったな、とすごく思いましたね。

―逆に、大変なことはありますか。
NATSUKARU:スケジュール管理です。
平日は本業があって、基本的に土日に描くことになりますから、その点での両立は未だに苦戦することが多いですね。
少し落ち着いた時にいっぱい描いたりすることもあれば、仕事が忙しい時はちょっと離れたりして、バランスを取りながらやっています。
―それでは最後に、今後の目標や展望を教えてください。
NATSUKARU:アイドルやバンドが好きなので、CDジャケットなど、そういった音楽系のお仕事に携われたらいいなと思いますね。
あとは、イラストだけじゃなく、いずれはロゴ制作など、デザイン系の分野でも今の自分の『可愛い世界観』を活かして、上手く活動の幅が広げられたら理想かなと考えています。

