初めは漠然と、クリエイティブな仕事をしたいな、と思っていた
―現在の活動内容について教えてください。
えびらっこ:現在はSNSを中心にイラストを投稿しています。
X(旧Twitter)を始めたのが2024年の3月からで、展示会に初めて出展したのが2024年の11月でした。
現在も、SNSへの投稿以外に、デザインフェスタなどリアルイベントの展示会への出展やグッズの販売をしています。
―イラストレーターとしてお仕事をしようと決心したきっかけを教えてください。
えびらっこ:元々、イラストを描くこと自体、幼い頃から好きでした。
ですが、特に仕事にしようというところまでは考えておらず、ただクリエイティブな仕事をしたいな、というふうに思っていたんです。
なので、現在は本業があるのですが、そちらも元々はクリエイティブな仕事に関わる総合職で働いていました。
ところが、部署異動があり、物創りにあまり関われなくなってしまい…
それまでは何かしら創作に関われていましたから、発散できていたというか、満足していた部分があったものが、断たれてしまったんですよね。
なので、何か創り出すような仕事をしたいな、と改めて考えるようになっていきました。
そんな時に偶然、それまでクリエイティブな仕事をしていたわけではなかった友人から、そういう仕事を始めるんだ、という話を聞いて、せっかくだから自分もやってみようかな、と。
そこから、元々好きだった絵を描いて、SNSに投稿し始めた、という感じですね。
自分で表現する、ということが好きでしたから、発表できる場があれば良いな、という気持ちでした。
とはいえ、絵を描くのは大学生の時以来で、少しブランクがありましたから、最初はなかなか絵柄も線も安定しませんでしたね。
それでも当時は、クオリティがどうこうとか、完璧に描こうみたいなところまでは考えておらず、どちらかというと描いていて楽しい、という気持ちが大きかったかなと思います。
その流れで、現在に至っている、という感じです。

―では、ご自身の作品スタイルや方向性については、どのように決められましたか?
えびらっこ:元々、可愛いキャラクターが好きだったんです。
そんな中で、自分が良いと思えるものを描きたいな、という気持ちがあり、今のキャラクター達が誕生した形でしたね。
加えて現実的な話として、本業ありきの趣味の延長、という形で始めたものですから、隙間時間にも描けるサイズ感というか、シンプルさが必要だった、ということもあります。
あとは、最初の段階で「描いた絵をXで発信しよう」という方向性に決めたのですけれど、自分がSNSで見ていて目に留まるものが、癒されたり、可愛かったりするキャラクターでしたから…
自分もそういう、癒しというか、可愛いなと思ってもらえるようなイラストを描きたいな、と考えて、現在のスタイルになっていきました。
デフォルメを描く上では、いつもリアルを参考にして取捨選択している
―作品を描くにあたって大切にしていること、意識していることがあれば教えてください。
えびらっこ:ものすごく意識している、というわけではないのですが、キャラクターに一つ一つ個性を持たせて、「このキャラクターは、こういう性格」みたいな設定をある程度決めて描いていますね。
それから、自分が「すごく可愛い」と思えるようなポイントを作る、というところを大切にしています。
ただ描くだけではなく、仕草でも表情でも良いのですけど、「ここが可愛い」と自分が思えるポイントを考えていますね。

―なるほど。ちなみに、メインで描かれているキャラクターの『ねこさん』以外に、どれくらいのキャラクターがいらっしゃるのでしょうか。
えびらっこ:最近、すごく『いいね』をもらうのはにわとりなのですけど、本当に最近描き始めたばかりのキャラクターなんですよね。
以前からは、カモノハシとリス、それからペンギンの大群がいます。
ペンギンに関しては、個性というより『群れ』として描いていますが、みんなでいっぱいいると可愛い、みたいな感じですね。
―ありがとうございます。では、影響を受けたクリエイターさんはいらっしゃいますか?
えびらっこ:影響を受けた、という意味では特定の方はいないのですが、自分が好きなクリエイターさんは、『ちいかわ』のナガノさんですね。
影響を受けているクリエイターさんとしては、時々によって変わっている感じです。
XやInstagramで「可愛いな」と思ったイラストを分析して、「自分はこういうポイントを可愛いと思うのか」などを考えて参考にしています。
きゅんとした作品の、色味が可愛いのかな、それともポーズが可愛いのかな、みたいな。
それをそのまま自分の作品に取り入れる、ということはないのですけど、インプットして自分の中にストックしていく、みたいな感じです。

―画力や作品のクオリティを上げるために意識していること、おすすめの方法などはありますか?
えびらっこ:私は美術系ではなく、普通の総合4年制大学に通っていたのですけれど、高校生の時、美大への進学も考えて迷っていたタイミングで、美大予備校みたいなところに行って、基礎的な部分を学んでいたことがありました。
今は写実的でも何でもないイラストを描いているので、少し難しいのですが、敢えて自分に制約を設けて描いたりしていたことは、役に立っているかもしれません。
「目の前にある構図以外の構図で描けないかな」とか。
一つのキャラクターのラフを、いろんな角度で描いておいて、後々それを参考に他のイラストも描いていく、とか。
それから、私は現在、デフォルメしたキャラを描いていますけれど、それに関しても『既にデフォルメされているイラスト』を参考にしないようにしていますね。
例えば、飛行機とか自動車だとかを描いたりする時は、実際のリアルな飛行機や自動車を見て、どの部分をデフォルメして残すかを自分で考えて描くようにしている、という感じです。
あとは、色をこだわるようになってから、イラストを見ていただけることが増えたかなという気がしていますね。
ちょっとレトロチックな原色を使うようにしているのですけど、色々な作品を見て方向性を決めていますので、観察や分析は大事かなと思います。
「どうしたら楽しんでもらえるのか」を考えながら描くのは、楽しい
―現在は、クライアントワークなどは受けておられるのでしょうか?
えびらっこ:いえ、まだですね。
あくまで今は、SNSと展示会のみという感じです。
ただ、ご縁があればやってみたいなとは思っています。

―ありがとうございます。では、クリエイターとして活動する上で、不安などはありましたか?
えびらっこ:活動を始めた時は、どうすればフォロワーさんが増えたり、エンゲージメントが上がったりするのかが、よくわかっていなかったんですよ。
なので、がむしゃらにというか、ただ好きなように描いていた、という感じだったのですけれど…一時期Xのアルゴリズムなどが大きく変わった時期があって。
インプレッションがそれまでの10分の1くらいになったこともありましたので、その時は不安になりましたね。
ただ、全体的には不安よりも、楽しい気持ちのほうが大きいかなと思っています。
あとは、ネタ切れみたいなものも起きるのですけど…
私は「毎日投稿する」みたいに決めてやっているわけではないので、そういう時は3日ぐらいお休みして、ネタを探す時間をしっかり取ることで対処していますね。
―なるほど。ちなみに、本業で働きながらの活動となるとお忙しいと思うのですが、絵はどういったタイミングで描かれているのでしょうか。
えびらっこ:会社からの帰宅時間は、夜10時くらいになるのですけど、そこから寝るまでの時間で描く、みたいな感じですね。
通勤中の電車内とかでも、ネタを考えながらアプリなどでメモしておく、みたいなルーティンをしています。
仕事をしている中でも、やっぱり描ける日というか、筆が乗る日がありますので、そういう時にガッと描いて貯めておく、みたいなこともありますね。
Xへの投稿も、毎日はせずとも、なるべく3日以上は空けないように、とは考えていますので、ラフ画に近いものも上げて、投稿頻度を高めるようにしています。

―絵を描く活動をしていて良かったこと、大変なことをそれぞれ教えてください。
えびらっこ:大変なのは、本業が忙しい時期にはなかなか時間が取れず、描きたいのに描けない、というジレンマが発生してしまう時があることですね。
良かったことは、皆さんに「可愛い」などたくさんコメントをいただいたり、『いいね』を押してもらったりして、反応が伝わってくることです。
特に、自分でも「すごく良いイラストが描けたな」と思った時は、それに伴ってエンゲージメント数も増えたりしますので、「頑張った分だけ返ってきやすいな」と感じて、嬉しくなります。
あとはやっぱり、リアルイベントで、私の作品が目的で来場してくださった方と会えた時は、良かったと思いますね。
最初の頃は、そんな方はいないだろうと思いながら活動していたのですけど、ふたを開けてみれば結構いらしてくださって、それがすごく嬉しいです。本当に感動します。
―それでは最後に、今後の目標や展望を教えてください。
えびらっこ:クライアントさんとのお仕事も、もちろんやりたいなと考えていますので、まずは私の作品を知っていただきたいなと思っています。
それから、基本的にSNSに投稿しているので、小さい範囲で描くイラストが多いのですけど、大きめサイズのイラストを描きたいな、というのが直近の目標としてあります。
今は、大きくてもポストカードサイズのイラストしか描いていないんですよね。
なので、大きなキャンバスに描く、とか。
キャラクターイラストって、どうしてもこぢんまりしがちなので、大きい世界観で描くのも難しいのですけど、チャレンジしてみたいです。
どういうふうにしたら楽しんでもらえるのか、みたいな部分も考えながら描けるのは、楽しいんじゃないかなと思っています。

